『おもしろい地名と烽火(とぶひ)』

平成27年6月26日

『出雲国風土記』には、なぜだか突然おもしろい地名が出てきます。

1.「蚊嶋(かしま)」(19ページ)・・・「野代の海の中に蚊島あり」とあります。今の「嫁ヶ島」のことです。どうして「蚊島」と呼んでいたのでしょうか。

2.「タコ嶋」(29ページ)・・・「古老が伝えて言うには、出雲郡の杵築の御埼にタコがいた。それを天羽々鷲(アメノハハワシ)がさらって、つかんで飛んできて、この島にとどまった。だから、タコ島という。」とされています。今の「大根島」のことです。

3.「ムカデ嶋」(30ページ)・・・「タコ島にいたタコが、ムカデをくわえてきてこの島にとどまった。だから、ムカデ島という。」とされています。今の「江島」のことです。

それにしても、なぜ、宍道湖と中海にある島に、「蚊」や「タコ」や「ムカデ」といった名前を付けたのでしょうか。

先般、日御碕神社に行きましたが、その道中に「壷背山(つぼせやま)」があり、そこには烽火・狼煙(のろし)を上げる施設があったという話をしました。『出雲国風土記』にはどのように書かれているのでしょうか。

出雲には、5つの狼煙を上げる施設があったとされています(100ページ)。

馬見烽(まみのとぶひ)・・・大社町の壷背山とされています。

土椋烽(とくらのとぶひ)・・・稗原町の大袋山とされています。

多夫志烽(たぶしのとぶひ)・・・国富町の旅伏山とされています。

布自枳美烽(ふじきみのとぶひ)・・・松江市東川津町の嵩山(だけさん)とされています。

暑垣烽(あつがきのとぶひ)・・・安来市田頼町の車山とされています。

例えば「大社湾に何かが漂着したとします。それを意宇郡にある国庁に知らせようとすると、まず壷背山から狼煙を上げます。その狼煙は大袋山でキャッチされ、大袋山から狼煙が上がります。その狼煙は旅伏山でキャッチされ、旅伏山から狼煙が上がります。その狼煙は、嵩山(だけさん)でキャッチされ、狼煙の内容が国庁に伝えられるという仕組みではないか」といった考え方もできるのです。色々と考えて見ましょう。



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